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マザーボード修理 ~ECS P4M890T-M2編~


 今回のご依頼は、「コンデンサの交換を試みようとしたが古いコンデンサの足がスルーホールに詰まってしまい手も足も出なくなった。続きをお願いできないだろうか」というご依頼でした。

 さっそく届いたマザーボードを確認してみると、確かにありました。スルーホールから足がヒョコっと出ています。通常こういう物はハンダごてで十分に熱してやり吸引器を使うことでスムーズに取れるのですが・・・うまくいきませんでした。詳しくは後述。

DSCF8313.jpg依頼者様より送られてきた物品に同梱されていた交換用のコンデンサです。

DSCF8315.jpg 実はそうとう手こずりました。これが通常のハンダなら足が詰まった場合でも吸引器で割とサクッと取れてしまうのですが、鉛フリーハンダが使われているこのマザーボードは本当に悪戦苦闘しました。というわけで、かろうじて片方のスルーホール内の足は吸引器で取り出せましたが、もう片方の足はスルーホール内に引っかかっているようで、ウンともスンとも言いませんでした。

 そこで、足を無事に取り除くことが出来たスルーホールには通常の方法で新しいコンデンサの足を通し、取り除く事が出来なかった部分に関してはハンダをスルーホールに十分溶かし込んだ上で足をスルーホール表面にハンダ付けし、半ば強制的な形で裏と表の導通を確保しました。
DSCF8318.jpg
 その後、依頼者様にマザーボードを返送し、動作確認をお願いしました。
なんと「無事起動しました」との報告をいただけました。
 しかし、起動したとはいえ、こういう不格好な形でしか修理を行えなかったのが非常に悔しいわけです。