今回のご依頼はFIC社製のSocket478マザーです。すみません、修理の際に型番をチェックするのを忘れた為表題「型番忘れ」と書かせて頂きました。
依頼主様によりますと、「動作が不安定なので見てみると幾つかのコンデンサーが液漏れもしくは膨張しているようなので、交換作業をしてもらいたい」とのことでご依頼を頂きました。
早速届いたマザーボードを見てみますと、CPU周辺のコンデンサにはサンヨー等の日本製の高品質なコンデンサが使われておりましたが、PCIスロット,AGPスロット等拡張スロット周辺のコンデンサには「S.I.」と書かれた聞いた事がないメーカーのコンデンサが使用されており、2本が液漏れ、膨張を起こしていました。

改めて依頼者様に連絡を取り、「液漏れを起こしている2本だけを交換するか、拡張スロット周辺の問題を起こしそうなコンデンサ9本を全て交換するか」を問い合わせたところ、問題を起こしそうなコンデンサは全て交換して欲しいとの連絡を頂きましたのですべて交換する事にしました。

交換に使用したコンデンサ
SANYO低ESR電解コンデンサー 10V 1000μF φ8 PC用105℃品
今回の事例はなかなか特殊でした。
Φ8の低ESRコンデンサでなおかつ耐圧が10V、容量が1000μFの物となると普段私が愛用しているニチコンやルビコンの物は容易に見つからず(Φ8の物になると容量が若干小さいか耐圧が小さくなってしまう)どうしようかと思っていましたが、運良くサンヨーの低ESRコンデンサを見つける事ができたので今回はこのコンデンサで行きます。

無事9本のコンデンサを交換する事が出来ました。

実はこの交換作業中にPCIスロットにハンダゴテが接触してしまい、一部が溶けてしまうというアクシデントが発生しました。依頼者様に連絡し補償に関して問い合わせたところ「機能上問題がないので全く問題ない」とのご連絡を頂きました。ありがとうございます。そして本当に申し訳ございませんでした。

この後マザーボードを返送したところ依頼者様より「早速本体に組込み動作したところ、コンデンサー替える前の不具合が解消され、問題なく動作しています。」とのご連絡を頂きました。