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マザーボード修理 ~DELL Optiplex GX260 11台目~


 引き続き、今度は別の企業の方で、やはり過去に何度もGX260のコンデンサの交換のご依頼を頂いている企業の方からまた依頼を頂きました。ありがとうございます。

 毎回DELLのマシンを見ていて思うのですが、マザーボードを取り出すまでに取り外すネジの数が他のパソコンに比べて圧倒的に少ない。この辺の設計は感心させられるばかりです。

 それにしても、企業で使われているパソコンって、とても長持ちしますね。頻繁な電源のON/OFFが無い事が長持ちの秘訣なのでしょうか。Optiplex GX260は2002年発売ですから、コンデンサが液漏れを起こして使えなくなるまでかれこれ9年動いてたってことですね。

さて、今回もGX 260ですが、毎回同じ箇所のコンデンサが液漏れを起こしています。

分解途中の写真です。毎回分解を行う際には再組み立ての時にスムーズに組み立てられるようにデジカメで細かく記録しています。分解途中ですでに液漏れコンデンサが見えています。
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マザーボードを取り外したところです。
交換するコンデンサは以下の11本で、CPUの周りにある10本とメモリスロットの付近にある1本です。
いずれも6.3V 2200μF 10φのコンデンサです。
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CPU周辺のコンデンサ。派手に吹いています。
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メモリスロット付近のコンデンサ。こちらもかなり漏れていますな。
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使用するコンデンサ。
やはりサンヨーのWGシリーズです。すべて6.3V 2200μF 10φの物を利用します。
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早速CPU周辺から交換です。
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最後にメモリスロット付近のコンデンサを取り付けて完了。
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動作確認を行います。
無事BIOSが起動し・・・、
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続いてWindowsの起動にも成功しました。
動かなくなったパソコンが息を吹き返した瞬間です。
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取り外したコンデンサ。2002年製造でした。
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この後パソコンは依頼者様の元へと返送されました。
今回もご依頼、ありがとうございました。

マザーボード修理 ~DELL Optiplex GX260 7台目~


 今回のご依頼もDELLのOptiplex GX260です。当サービスでは定番の機種になっています。

 今回は、当サービスを過去に何度も利用して下さっている企業ユーザーでリピーターの方からのご依頼です。(その方からのご依頼はこれで6台目になり、いずれも業務で現役稼働中のGX260とのことです。)

 Optiplex GX260では毎度お馴染みの箇所+αを交換します。

赤枠:6.3V 2200μF 10φ
緑枠:10V 680μF 8φ

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 さて、この機種の場合毎度の事ですがCPU周りのコンデンサがまずものすごい液漏れを起こします。
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 さらにメモリスロット付近の1本もこの機種では液漏れを起こす定番のコンデンサとなっております。
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 そしてもう一箇所、今まではこのコンデンサが液漏れを起こしているのを見たことが無かったのですが実は前回この機種の修理を行ったときに偶然液漏れを発見しましたので、今後はこのコンデンサも定番リスト入りに決定しました。
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 取り外したコンデンサ。ニチコンのコンデンサの場合はH0239等の数字が印刷されているのですが、これが製造日を表しています。この場合2002年39週目に製造された、という意味です。8年間お疲れ様でした・・・
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交換に使用するコンデンサ
CPU周辺10本、及びメモリスロット付近の1本
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3V 2200μF 6.3MCZ2200M 10φ×20mm ×11本
12V電源コネクタ付近の1本
ニチコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 16V 680μF UHZ1C681MPM3 8φ×20mm ×1本
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 CPU周辺の11本を交換したところです。元々付いていたニチコンHMと今回交換したルビコンのMCZは若干ではありますがESRがHMより低く、許容リップル電流はHMよりも大きいです。従ってほんのわずかではありますがスペックに余裕があり、高性能です。

コンデンサ種別 ESR 許容リップル電流
HM 6.3V 2200μF 13mΩ 2550mA (rms)
MCZ 6.3V 2200μF 11mΩ 2770mA (rms)

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 メモリスロット付近のコンデンサも同様に交換します。
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 最後に12V電源コネクタ付近の1本を交換して完了です。
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 コンデンサ交換後、パソコンを組み直し電源をいれると無事にBIOSが起動しました。
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 待つこと数秒、HDDのアクセスも始まり、無事にWindowsも起動しました。この後数時間電源を入れっぱなしにしてコンデンサのエージングを行うと同時に、急に電源が落ちたりしないかどうかを念のため検査します。
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 この後このパソコンは依頼者様の元へ返送され、「問題なく動作しております 」とのご報告を頂きました。

マザーボード修理 ~DELL Optiplex GX260 5台目~


お久しぶりです。
ブログの更新が滞ってしまい申し訳ございません。

 実はブログの更新が滞っていたのにはわけがありまして、数ヶ月前にYahooとGoogleが提携した結果、「マザーボード」、「コンデンサ交換」などのキーワードで私のサイトにたどり着く方が激増しました。その結果、徐々に依頼数が増えまして、前回の記事を書いてから10枚弱のマザーボードのコンデンサを交換することになったのです。そのためブログを書く時間が取れなかったというわけです。しかし手元にあるマザーボードはすべて修理が完了し、作業が一段落しましたので今から一枚ずつブログに詳細を書いていこうと思います。

 さて、今回のご依頼は毎度お馴染み「Optiplex GX260」になります。
これで5台目ですが、もうここまで来るとマザーボードが到着する前にどこのコンデンサがダメになってるかほぼ100%わかります。なぜなら毎回毎回同じ箇所のコンデンサが壊れているからです。

 今回は依頼者様が実際にマザーボードをこちらに送って下さる前にどんな症状が発生したのかを写真に撮影して送ってくださいましたので、紹介させていただきます。

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 依頼者様によりますと「ある日突然起動しなくなりまして。検索をしてみるとこの機種には『コンデンサー不良の持病がある』ようでケースを開けてみると案の定CPU近くのコンデンサーに膨らんでいるものがありそのうち1本には上部に茶色い付着物がありました。」とのことで、コンデンサ交換のご依頼を頂きました。

 到着したマザーボードを確認してみますと、やはり今までコンデンサの交換を行った箇所とほぼ同じ箇所のコンデンサが膨張しておりました。
DSCF9507.jpg Optiplex GXの場合は画像の赤枠で囲まれた部分のコンデンサが主に膨張するコンデンサでして、ご自分で修理を行いたい場合にはこのコンデンサを「6.3V 2200μF」の低ESRコンデンサ(直径は10φ)の物に取り替えればOKです。

 CPU周辺の破損コンデンサ10本。常に大電流が流れて負荷がかなりかかる部位です。派手に液漏れしてはしておらず、各コンデンサの頭が若干膨らんでいる程度ですがそれでもコンピュータが起動不能に陥るぐらいの影響を及ぼしていました。
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 メモリスロット付近のコンデンサ1本。ここのコンデンサもGX260では膨らむコンデンサの定番になっています。おそらくここも負荷がかかりやすい箇所なのでしょう。
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 取り外したコンデンサ11本。すべて2002年35週製造のニチコンHMで、8年近く使えていた事になりますね。
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交換に使用したコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
毎回この機種の場合にはルビコンのMCZを使用していますが、φ10のコンデンサで6.3V 2200μF、なおかつESRが低いコンデンサであれば他のメーカーのコンデンサでも構いません。(ニチコンHMやサンヨーWG等)毎回MCZを使うのは入手性の良さからです。
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 問題のあるコンデンサをサクッと交換します。まずはCPU周辺。実際にはけっこう時間がかかります。
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 次にメモリスロット付近です。
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この後マザーボードを返送し、依頼者様に動作確認をお願いしたところ、以下の報告を頂きました。

“本日組み立てて起動しましたところ無事安定して作動しております。
おかげさまでPC本体を無駄にすることなくてすみました。
感謝しております。ありがとうございました。”

マザーボード修理 ~DELL OptiplexGX260 4台目~


 今回のご依頼は、またまたDELLのOptiplexGX260です。これで4台目です。本当に多いですね(汗
依頼主様によりますと、「OptiplexGX260が不調になりコンデンサの交換を試みたが、いざ、ハンダを溶かしてコンデンサを外そうと試みましたが、ハンダが溶かせず…。」とのことでご依頼をいただきました。

というわけで、早速マザーボードを見てみると・・・・毎度おなじみの箇所のコンデンサがダメダメになってますね・・・。
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さらに忘れてはいけないのがメモリスロットの上についているニチコンHM。これもこの機種では膨らむコンデンサの定番になっております。
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取り外したコンデンサ。製造時期を見てみますと、2002年の49週とのこと。なんだかんだで8年間使えていたって事になりますな。
DSCF8987.jpg交換に使用したコンデンサ

ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
今回は依頼者様がこのブログの過去の修理事例を参考に、コンデンサをあらかじめご用意して下さっていたので交換作業がスムーズに進みました。
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それでは早速交換です。
まずはCPU周辺のコンデンサをサクっと取り替えます。実際は時間がかかるのでサクっとはいきませんが・・・。
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次にメモリスロット付近のコンデンサも替えます。
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今回は部品をあらかじめ用意して頂いていたという事もあり、マザーボード到着後すぐに交換作業を行い返送する事ができました。

その後依頼者様から

ありがとうございます!!!!!見事立ち上がりました!!!!
あんなにフリーズを繰り返していたのに、もうまったく問題ない感じです。
無事、ウインドウズの再インストールをすることが出来ました。

とのご報告を頂きました。
これにて一件落着です。

マザーボード修理 ~DELL OptiplexGX260 3台目~


 今回のご依頼はまたまたDELLのOptiplexGX260です。
前回、前々回にご利用頂いた方と同じ方からのご依頼で、どうも依頼者様の会社のとある部署で使用されているOptiplexGX260が次々とコンデンサのトラブルでダメになっていっているとのことで、またご依頼を頂きました。ありがとうございます。

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 ちなみに、DELLのマシンは非常に簡単にマザーボードを取り出しやすい構造になっています。強いて言うとコンデンサの交換を行うためにはマザーボード裏の金属の板を取り外さないといけないのですが、これがPentium4のリテンションの足に固定されていて、うまく取り外さないとリテンションを壊してしまう可能性がありますのでここは一つ注意が必要です。

DSCF8775.jpg マザーボードからCPUクーラーを取り外すと、現れました。問題のコンデンサです。 前回、前々回同様、同じ部位のコンデンサがダメになってますね。しかもやはりすごい漏れっぷりです。
 あともうひとつ、この機種はメモリスロット付近の一本もダメになるようです。
DSCF8791.jpg というわけで、取り外したコンデンサは11本。どれも古い時期に製造されたニチコンHMの不良ロット品です。ちなみにここで何度も申し上げておりますが現在生産されているニチコンHMは以前の様な問題はありませんので、ご安心ください。 
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交換に使用したコンデンサ 
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
この機種の時は毎回ルビコンのMCZを使っていますが、ここは別にESRが十分低く、10Φ×20mmのコンデンサであれば他のメーカのコンデンサを使っても全く問題ありませんが、とりあえず入手性の良さで毎回MCZを利用しています。
 
DSCF8793.jpg というわけで、無事コンデンサの交換が完了致しました。
この後新しい熱伝導シートをCPUに取り付け動作確認を行います。
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 動作確認を行ったところ無事OSが立ち上がりその後長時間動作させましたが不安定になることはありませんでした。
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マザーボード修理 ~DELL OptiplexGX260編~


DSCF8216.jpg とうとう来ました。今回のご依頼はDELLのOptiplex GX260です。わかる人にはわかると思うのですが、この機種は不良電解コンデンサ問題の被害者として相当有名なマシンです。

 依頼者様曰く「2002年頃に導入したパソコンですが、朝一番に起動すると途中で止まっていたので、しばらく通電したあと(本体が暖かくなるまで)使用できるようになっていたのでだましだまし使用していましたが、ここにきて全く動作できなくなりカバーを開けてみるとコンデンサから茶褐色の液漏れがいくつも発生していることがわかりました。」との事で、ご依頼を頂きました。

 寒いうちは起動に失敗し本体が暖かくなると起動する、というのはコンデンサが死にかけている、もしくは死んでいる場合の症状の一つです。

 今回はマザーボードではなく本体ごと送っていただきました。(なおこの場合分解および再組み立てとしての手数料を別途頂いております)
 そしてマザーボードを確認してみてびっくり。

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 これはヤバイですよ!
すごい漏れっぷりです。もう電解液というよりはう○こですよ。うん○。
この状態でもだましだまし使えていたというのですからもはや驚きを隠し得ません。
幸いなことに上から漏れていただけでしたので基板を腐食したりはしていなかった事です。

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 このほかにもメモリスロット付近のコンデンサが同様の症状を患っておりました。

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 結局取り外したコンデンサは合計11本、どれもこれもものすごい漏れっぷりでございます。とうぜんこいつらも私のコンデンサ墓場にブチこまれ、ルガール・バーンシュタインの背後にコレクションされている銅像の如く、私に敗れ去った敗者としてコレクションにされます。

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交換に使用したコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
今回はニチコンHMの同規格品を使用しようと思いましたが、丁度良いサイズのコンデンサが入手困難でしたので、ルビコンのMCZで行きます。

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 というわけで、CPU周りの10本およびメモリスロット付近の1本、合計11本のコンデンサを無事交換しました。

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 その後(本体ごと送って頂いていたので)本体を再組み立てし、ディスプレイとマウス、キーボードを接続し動作確認を行いましたところ、起動しなかったマシンが何事もなくスムーズに起動し、その後問題が起こるような事もありませんでした。

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 いまから早速クロネコヤマトへ持って行きます。