マザーボード修理 ~DELL OptiplexGX260編~


DSCF8216.jpg とうとう来ました。今回のご依頼はDELLのOptiplex GX260です。わかる人にはわかると思うのですが、この機種は不良電解コンデンサ問題の被害者として相当有名なマシンです。

 依頼者様曰く「2002年頃に導入したパソコンですが、朝一番に起動すると途中で止まっていたので、しばらく通電したあと(本体が暖かくなるまで)使用できるようになっていたのでだましだまし使用していましたが、ここにきて全く動作できなくなりカバーを開けてみるとコンデンサから茶褐色の液漏れがいくつも発生していることがわかりました。」との事で、ご依頼を頂きました。

 寒いうちは起動に失敗し本体が暖かくなると起動する、というのはコンデンサが死にかけている、もしくは死んでいる場合の症状の一つです。

 今回はマザーボードではなく本体ごと送っていただきました。(なおこの場合分解および再組み立てとしての手数料を別途頂いております)
 そしてマザーボードを確認してみてびっくり。

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 これはヤバイですよ!
すごい漏れっぷりです。もう電解液というよりはう○こですよ。うん○。
この状態でもだましだまし使えていたというのですからもはや驚きを隠し得ません。
幸いなことに上から漏れていただけでしたので基板を腐食したりはしていなかった事です。

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 このほかにもメモリスロット付近のコンデンサが同様の症状を患っておりました。

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 結局取り外したコンデンサは合計11本、どれもこれもものすごい漏れっぷりでございます。とうぜんこいつらも私のコンデンサ墓場にブチこまれ、ルガール・バーンシュタインの背後にコレクションされている銅像の如く、私に敗れ去った敗者としてコレクションにされます。

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交換に使用したコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
今回はニチコンHMの同規格品を使用しようと思いましたが、丁度良いサイズのコンデンサが入手困難でしたので、ルビコンのMCZで行きます。

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 というわけで、CPU周りの10本およびメモリスロット付近の1本、合計11本のコンデンサを無事交換しました。

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 その後(本体ごと送って頂いていたので)本体を再組み立てし、ディスプレイとマウス、キーボードを接続し動作確認を行いましたところ、起動しなかったマシンが何事もなくスムーズに起動し、その後問題が起こるような事もありませんでした。

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 いまから早速クロネコヤマトへ持って行きます。