今回のご依頼は、DELLのDimension 4500Cです。Dimension 4500Cはこれで2台目になります。
依頼者様によりますと、「現在は新しいパソコンで64ビット版のWindows 7を利用しているのですが、今まで古いパソコン(Dimension 4500C)で使えていたソフトやハードが新しいパソコンでは使えなくなって大変困っています。Dimension 4500Cも性能的にもまだまだ使えるので時期的にも寿命を迎えそうなコンデンサの交換をお願いしたい」とのことでご依頼を頂きました。
よくわかります。古いソフトやハードが新しいパソコンで使えないこのつらさ。
実は私も未だにWindows Server 2003(内部的にはXPのような物です)を愛用しています。もちろん最新のWindows 7のほうが何かと快適だったり便利だったりすると思うのですが、私の場合Adobe GoLiveとVisual Studio 2005がWindows 7でまともに動くかどうか危ういという理由でWindows 7に移行できません。さらに私は未だにPower Mac G4も愛用しています。こちらは音楽の制作に使っているのですが、Digital Performer 3とプラグインがMac OS Xに対応していないため、泣く泣くMac OS 9を使い続けています。
閑話休題。
早速マザーボードを見てみます。
交換するコンデンサは赤枠で囲まれた部分のコンデンサで、まだ膨らんだり液が漏れたりはしていません。ところがいずれも負荷がかかりやすく、さらにCPUの高熱に晒されたりと、何かとハンデを背負っている部分です。依頼者様のご依頼通り寿命が来そうなコンデンサはすべて交換します。
CPU周辺のコンデンサ。このコンデンサのうちルビコンのMBZを11本交換します。
この画像を見て気づいたのですが、以前Dimension 4500cの修理をした時と比べてコンデンサが一回り小さい・・・・。以前修理したときは10φのコンデンサだったのですが、今回は8φです。ひょっとして同じ機種だけどいくつか違うバージョンのマザーボードがあるのでしょうか?
同じく負荷がかかりやすいメモリスロット付近の2本のコンデンサ(こちらもルビコンMBZ)を交換します。
取り外したコンデンサ。2003年製造のルビコンMBZ。7年経過した今でも膨張せずに持ちこたえていたようです。(以前Dimension 4500Cを修理したときは、ニチコンHMが膨らんでいました)
交換に使用するコンデンサ
ニチコン 低ESR 電解コンデンサ HMシリーズ UHM0J152MPD6
6.3V 1500μF 8φ×20mm 13本
ニチコンHMは元々付いていたルビコンのMBZより若干ESRが低いのでちょっとだけ高性能化が期待できます。
さて、もう一つ依頼者様からこんなご依頼が。「マザーボードのバッテリバックアップ電池が切れているので、交換をお願いしたいのですが」
というわけでリチウム電池も交換しますた。
いよいよ動作確認です。
動作確認用のディスプレイを繋ぎ、スイッチオン!
動きました!
やっぱり、この瞬間はいつでもうれしいものですね。
早速パソコンをクロネコヤマトまで持って行きます。