少し前のエントリでマザーボードが6枚ほど到着した事をお伝えしましたが、本日無事コンデンサ108本の交換が完了しました。
GA-8ISMKH-HTという名前から想像が付くとおり、このマザーボードはGIGABYTE社製の物なのですが、日立のビジネス向けPC「FLORA」向けに製造されている物であり、一般には市販されていないマザーボードです。
今回はある企業の方から、液漏れ・膨張を起こしたCPU周辺のコンデンサと他に負荷がかかる部位のコンデンサの交換のご依頼を頂きました。
今回交換するコンデンサは以下の18本です。加えてマザーボードが6枚ですから全部で108本。大変な作業になりますが頑張りました。
緑:16V 1500μF 10φ × 6本 赤:6.3V 1800μF 8φ × 7本 水色:6.3V 1000μF 8φ × 5本
まず、CPU辺のコンデンサですが、1次側の日ケミKZGが若干膨らんでいるのと2次側のルビコンMCZが派手に液漏れを起こしています。
さらに、膨張などは起こしていませんが、経験上日ケミのKZGはわりと液漏れしやすい印象があるのと、GIGABYTE系のマザーボードではメモリスロット付近のコンデンサが膨らむ事が多いため、予防処置としてここも交換対象とします。
AGPスロット側のコンデンサ。こちらは一箇所膨張が見られます。膨張していない物も含めてこちらも予防処置として交換します。
すべてのマザーボードからコンデンサを取り外した様子。108本! 使われていた物は、日ケミKZG、ルビコンMCZ、ニチコンHM、サンヨーWG等。製造時期は2003年頃ですから、膨張していない物も含め大分劣化はしていると思われます。
すべてのマザーボードからコンデンサを取り外した様子。108本! 使われていた物は、日ケミKZG、ルビコンMCZ、ニチコンHM、サンヨーWG等。製造時期は2003年頃ですから、膨張していない物も含め大分劣化はしていると思われます。
交換に使用するコンデンサ。すべてSUNCONのWGですが今回は大量にあります。
6.3V 1800μF 8φ × 42本 6.3V 1000μF 8φ × 30本 16V 1500μF 10φ × 36本
CPU周辺のコンデンサ12本を交換したところです。
マザーボードは2011年7月2日を以て、依頼者様へと返送されました。
おまけ
流石に108本の交換となるとハンダの消費量が半端無く、新品で買ったハンダの6割近くを一日で使ってしまいました。