「コンデンサ交換」カテゴリーアーカイブ

マザーボード修理 ~AOpen MS46L編~


 今回のご依頼はAOpen MS46Lのコンデンサ14本の交換作業のご依頼です。
このマザーボードは2002年発売のマザーボードで、台湾製や中国製のコンデンサが大量に使われていた時代の物です。

 ただ、私が思うにこの時代のマザーボードは今ほど電源にシビアでは無かったため、こういうコストダウンも致し方ないのかもしれません。無論長持ちするに越したことはないのですが・・・。

緑枠:16V 2200μF 12.5φ
赤枠:6.3V 1000μF 8φ

DSCF9727.jpg まずは小さなコンデンサからコツコツと。
メモリスロット付近にある小さなコンデンサ類ですが、見事に液漏れを起こしています。

DSCF9733.jpg これらのコンデンサをサンヨーのWGに交換します。この時代のマザーボードにサンヨーのWGはかなり贅沢と言えるでしょう。しかし依頼者様に同梱して頂いたコンデンサですのでありがたく使わせて頂きます。
DSCF9737.jpg小さいコンデンサの交換は完了!
DSCF9738.jpg 取り外したコンデンサを見てみますと、コンデンサの下部がぐちゃぐちゃになったり、電解液が漏れだしている物が多数見受けられます。Lelonのコンデンサは上部よりも下部が膨らんだり液漏れを起こしたりすることが多いようです。
DSCF9761.jpg 次に、CPU周辺の大きな3本のコンデンサを交換します。使用するコンデンサは日本ケミコンのKZH。
16V 2200μF (12φ)×3本
DSCF9842.jpg やはり大きいコンデンサは小さいコンデンサに比べて若干作業がやりやすいですね。
DSCF9844.jpg 取り外したコンデンサ。こちらもLelonのコンデンサが使用されていました。やはり底の部分が若干膨れています。
DSCF9846.jpg

マザーボード修理 ~Gigabyte GA-8IGML-T編~


 今回のご依頼は、GIGABYTEのGA-8IGML-Tのコンデンサ9本の交換作業です。
このマザーボードは2002年発売のマザーボードで、やはりコストダウンのためか中国製や台湾製の安価なコンデンサが利用されていました。GIGABYTEといえば今でこそ「オール日本製固体コンデンサを採用」を謳ったマザーボードを発売するメーカーですが、当時はコストダウンに必死だったのでしょうね。

緑枠部分:16V 1500μF
赤枠部分:6.3V 1000μF

DSCF9741.jpgまずはCPUの周辺の大きなコンデンサ3本を交換します。DSCF9746.jpg 取り外したコンデンサはCHOYOという中国のメーカーのコンデンサ。2002年あたりに製造されたもので、やはり評判がよろしくない模様です・・・。
DSCF9873.jpg交換に使用するコンデンサはルビコンのMCZです。
16V 1500μFで10φの製品を利用します。
DSCF9866.jpg

サクッと交換完了。
DSCF9868.jpg

続いて、AGPスロット周辺の小さいコンデンサ4本とメモリスロット付近の2本を交換します。
若干の膨らみがあります。
DSCF9745.jpg
DSCF9744.jpg

交換に使用するコンデンサはサンヨーのWGで、依頼者様がご用意して下さいました。
サンヨーのコンデンサは高信頼で評判で、一昔前のマザーボードのVRMの一次側等、特に信頼性が要求される部分に使用されている事が多かったようです。
 今の固体コンデンサが主流になったマザーボードでは「SEPC」という固体コンデンサがよく利用されています。ちなみにサンヨーでは固体コンデンサの事を「OSコン」と称して販売しています。


DSCF9752.jpg交換後の様子
DSCF9754.jpg同じようにメモリスロット付近の2本も交換完了。
DSCF9756.jpg

マザーボード修理 ~ASUS A8N-VM編~


 今回のご依頼は、A8N-VMの小さなコンデンサ21本を新品のコンデンサへと交換する作業です。
このマザーボードは2005年頃に発売になったマザーボードで、時期的には徐々に日本のメーカーのコンデンサの採用量が増えて来た時期でもあります。日本のメーカーコンデンサとはいえど、5年も前のマザーボードですからやはり電解コンデンサの宿命と言いましょうか、若干ではありますが膨張しているコンデンサがいくつか見られます。

DSCF9900e.jpg取り外したコンデンサは日本ケミコンのKMGシリーズ、6.3V 820μFです。
派手な液漏れや膨張は見られないものの、頭部に微妙な膨れがあるコンデンサがいくつかあります。
しかしながら21本の取り外し作業はなかなか大変でした(汗

DSCF9910.jpg交換に使用するコンデンサ

超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3V 820μF 6.3MCZ820M 8φ×11.5mm (ルビコンMCZ)21本

通常この部分のコンデンサは1000μFの物が多く使われているのですが、おそらく820μFなのはコストダウンを狙った物と思われます。
DSCF9902.jpg無事交換が完了しました。
さすがに、21本は大変でした!
DSCF9905.jpg

マザーボード修理 ~DELL Optiplex GX260 5台目~


お久しぶりです。
ブログの更新が滞ってしまい申し訳ございません。

 実はブログの更新が滞っていたのにはわけがありまして、数ヶ月前にYahooとGoogleが提携した結果、「マザーボード」、「コンデンサ交換」などのキーワードで私のサイトにたどり着く方が激増しました。その結果、徐々に依頼数が増えまして、前回の記事を書いてから10枚弱のマザーボードのコンデンサを交換することになったのです。そのためブログを書く時間が取れなかったというわけです。しかし手元にあるマザーボードはすべて修理が完了し、作業が一段落しましたので今から一枚ずつブログに詳細を書いていこうと思います。

 さて、今回のご依頼は毎度お馴染み「Optiplex GX260」になります。
これで5台目ですが、もうここまで来るとマザーボードが到着する前にどこのコンデンサがダメになってるかほぼ100%わかります。なぜなら毎回毎回同じ箇所のコンデンサが壊れているからです。

 今回は依頼者様が実際にマザーボードをこちらに送って下さる前にどんな症状が発生したのかを写真に撮影して送ってくださいましたので、紹介させていただきます。

P1010525.jpg

 依頼者様によりますと「ある日突然起動しなくなりまして。検索をしてみるとこの機種には『コンデンサー不良の持病がある』ようでケースを開けてみると案の定CPU近くのコンデンサーに膨らんでいるものがありそのうち1本には上部に茶色い付着物がありました。」とのことで、コンデンサ交換のご依頼を頂きました。

 到着したマザーボードを確認してみますと、やはり今までコンデンサの交換を行った箇所とほぼ同じ箇所のコンデンサが膨張しておりました。
DSCF9507.jpg Optiplex GXの場合は画像の赤枠で囲まれた部分のコンデンサが主に膨張するコンデンサでして、ご自分で修理を行いたい場合にはこのコンデンサを「6.3V 2200μF」の低ESRコンデンサ(直径は10φ)の物に取り替えればOKです。

 CPU周辺の破損コンデンサ10本。常に大電流が流れて負荷がかなりかかる部位です。派手に液漏れしてはしておらず、各コンデンサの頭が若干膨らんでいる程度ですがそれでもコンピュータが起動不能に陥るぐらいの影響を及ぼしていました。
DSCF9510.jpg

 メモリスロット付近のコンデンサ1本。ここのコンデンサもGX260では膨らむコンデンサの定番になっています。おそらくここも負荷がかかりやすい箇所なのでしょう。
DSCF9513.jpg

 取り外したコンデンサ11本。すべて2002年35週製造のニチコンHMで、8年近く使えていた事になりますね。
DSCF9526.jpg

交換に使用したコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
毎回この機種の場合にはルビコンのMCZを使用していますが、φ10のコンデンサで6.3V 2200μF、なおかつESRが低いコンデンサであれば他のメーカーのコンデンサでも構いません。(ニチコンHMやサンヨーWG等)毎回MCZを使うのは入手性の良さからです。
DSCF9517.jpg

 問題のあるコンデンサをサクッと交換します。まずはCPU周辺。実際にはけっこう時間がかかります。
DSCF9522.jpg
 次にメモリスロット付近です。
DSCF9521.jpg

この後マザーボードを返送し、依頼者様に動作確認をお願いしたところ、以下の報告を頂きました。

“本日組み立てて起動しましたところ無事安定して作動しております。
おかげさまでPC本体を無駄にすることなくてすみました。
感謝しております。ありがとうございました。”

マザーボード修理 ~AOpen AK77-333編~


 今回のご依頼はAOpenのAK77-333です。
このマザーボードは2002年3月頃に発売になったSocketAマザーボードで、この時期のマザーボードでは回路的に重要な部分に当然のごとく台湾製の低品質なコンデンサが使用されておりました。このマザーボードもまた然り。

 依頼主様から送られてきたマザーボードを確認したところ、コンデンサは主に「日本ケミコン」と「Lelon」の2種類のメーカーの物が使われており、このうち台湾メーカー「Lelon」のコンデンサがすべて膨らんでいました。ちなみに中国語で電解コンデンサの事を「電解電容器」と言うそうですね。電容器、つまり電気の容器とはまさに読んで字の如く、という感じです。
DSCF9219.jpg

 当然これらのクソLelonコンデンサはすべて交換する事にしたのですが、ここで問題が発生。
DSCF9213.jpg
 CPUソケットの周辺にあるこのコンデンサ、「10V 3300μF」というスペックにしては直径がφ10と小さいんです。

 どういう事かと申し上げますと、現在流通しているコンデンサで「10V 3300μF」のコンデンサはφ12.5と若干直径が大きく、このように3本が隙間無く並べられている部分には直径が大きいコンデンサをそのまま取り付けることは出来ません(無理をすればできますが)つまり何とかしてこの部分に合うφ10のコンデンサを入手せねばなりません。

策としては二つの選択肢があります。

  • 同じ3300μFの容量のコンデンサでも耐圧が6.3Vの物ならφ10の物が手に入る。
  • 耐圧が10Vの物でφ10の物となると2200μFのコンデンサあたりが入手可能な物のうち一番大きな容量となる。

 しかしコンデンサの耐圧を無闇矢鱈に下げることはリスクを伴います(コンデンサが破裂したり発火したりします)ので前者の案は使えません。

 そこで依頼者様に改めて連絡を取り、「マザーボードの設計にはある程度のマージンを設けてあるため、若干容量が小さめのコンデンサを搭載しても動作する可能性がある」という事を説明した上で、後者の案を採り3300μFのコンデンサの代わりに2200μFのコンデンサに交換するという事にしました。

 取り外したコンデンサ。「Lelon」という台湾のメーカーの粗悪コンデンサ。

DSCF9406.jpg

 Lelonのコンデンサはコンデンサの上部よりも底がパンパンに膨れてしまう事が多いらしい。

DSCF9407.jpg

交換に使用したコンデンサ

使用したコンデンサはもちろんすべて日本メーカー製です。

DSCF9232.jpg

CPU周辺
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 10V 2200μF 10MCZ2200M φ10×25mm × 3本
DSCF9235.jpg

拡張スロット周辺
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3V 1200μF 6.3MCZ1200M φ8×16mm × 6本
DSCF9236.jpg

マザーボードの隅にひっそりと存在するVRMのコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 16V 1000μF 16MCZ1000M Φ10×16mm × 1本
DSCF9234.jpg

その後マザーボードを依頼者様に返送し、動作確認をお願いしました。
特にCPU周辺のコンデンサの容量を一回り小さめの物に換装したため安定動作に不安がありましたが、以下の報告を頂きました。

何を持って問題ないと判断するかというのは難しいところですが、

  • OS(Windows7)の再インストール
  • ベンチマークソフトの連続稼動
  • 連続20時間の稼動

 を行って、別段怪しい動きをすることはありませんでしたので、問題ないと判断いたしました。

マザーボード修理 ~DELL OptiplexGX260 4台目~


 今回のご依頼は、またまたDELLのOptiplexGX260です。これで4台目です。本当に多いですね(汗
依頼主様によりますと、「OptiplexGX260が不調になりコンデンサの交換を試みたが、いざ、ハンダを溶かしてコンデンサを外そうと試みましたが、ハンダが溶かせず…。」とのことでご依頼をいただきました。

というわけで、早速マザーボードを見てみると・・・・毎度おなじみの箇所のコンデンサがダメダメになってますね・・・。
DSCF8961.jpg
さらに忘れてはいけないのがメモリスロットの上についているニチコンHM。これもこの機種では膨らむコンデンサの定番になっております。
DSCF8959.jpg
取り外したコンデンサ。製造時期を見てみますと、2002年の49週とのこと。なんだかんだで8年間使えていたって事になりますな。
DSCF8987.jpg交換に使用したコンデンサ

ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
今回は依頼者様がこのブログの過去の修理事例を参考に、コンデンサをあらかじめご用意して下さっていたので交換作業がスムーズに進みました。
DSCF8964.jpg

それでは早速交換です。
まずはCPU周辺のコンデンサをサクっと取り替えます。実際は時間がかかるのでサクっとはいきませんが・・・。
DSCF8975.jpg
次にメモリスロット付近のコンデンサも替えます。
DSCF8971.jpg

今回は部品をあらかじめ用意して頂いていたという事もあり、マザーボード到着後すぐに交換作業を行い返送する事ができました。

その後依頼者様から

ありがとうございます!!!!!見事立ち上がりました!!!!
あんなにフリーズを繰り返していたのに、もうまったく問題ない感じです。
無事、ウインドウズの再インストールをすることが出来ました。

とのご報告を頂きました。
これにて一件落着です。

マザーボード修理 ~GIGABYTE K8NS Ultra 939編~


今回は自分自身の所有するマザーボードのコンデンサ交換記録です。

このマザーボードは2004年の10月に発売になったマザーボードですのでかなり古い部類に入ると思います。
自分は2005年の頭ぐらいに購入し現在まで使用していました。

他の依頼者様から送られてくるマザーボードのように「突然電源が落ちる」、「起動しない」といった症状は全くなく、むしろ5年間ほぼノートラブルで稼働しておりましたが、そろそろ時期的にもコンデンサを交換する時期かもしれない、と思っていました。

そして最近点検のつもりで内部を開けてみると案の定コンデンサの膨らみを発見したので症状が悪くならないうちにコンデンサを交換してしまう事にしたわけです。

気になっていた点といえば、数年前から負荷が掛かった時にコイルから音がする所謂「コイル鳴き」という現象に悩まされていた位でしょうか。

前述の通り、このマザーボードはおよそ5年前に購入し、以来サーバー兼開発マシンとして5年間電源を入れっぱなしで稼働させていたマザーボードであるため、かなり過酷な条件で稼働しつづけていたと思われます。ですから、数カ所のコンデンサが膨らんでいたとはいえ、まだノートラブルで稼働していた事には正直驚きを隠し得ません。

しかしながら故障したコンデンサを放置しておくと本来複数のコンデンサに分散されるべき負荷が分散されなくなり、他のコンデンサも次々と故障する事が予想されますし、そうなるとマザーボードの他の部品に負荷がかかり故障してしまうという可能性も否定できないため、コンデンサの膨らみは発見した時点でさっさと交換してしまうが吉だと思われます。

さて、これが実際に取り外したマザーボードです。
膨らんでいたコンデンサは3ヶ所なのですが、実際には周辺のコンデンサもおそらく寿命が近づいていると思われるため、膨らんでいないコンデンサもまとめて交換することにしました。
DSCF8882.jpg

 画像中、赤い丸で囲んだコンデンサが膨張を起こしていたコンデンサ、緑の枠で囲んだコンデンサは膨張は起こしていなかったものの、いずれ近いうちに膨張することが予想されるため同時に交換する予定のコンデンサです。

 まずはCPU周辺の7本のコンデンサ。一見正常に見えますがよく見ると一番上のコンデンサの頭頂部がふくらみかけています。この状態ですでにコンデンサの性能が大幅に低下しているため、本来なら7本のコンデンサで負荷を分散されるべきものが6本に偏ることになり、つまるところ残りの6本のコンデンサの劣化を早めることになります。ちなみにここに使用されていたコンデンサは2004年41週製造のブツで、CPUの傍の高温下で黙々と働き続けていたために時期的にもそろそろ寿命を迎えてもおかしくはないと思われます。

DSCF8878.jpg 電源部(VRM周辺)のコンデンサ。ここにはサンヨーWGが6本使われておりました。膨張、液漏れは一切起こしておりませんでしたが、ここもパワーMOSFETやチョークコイルの発熱で高温になる部位ですので、寿命を考えて交換する事にしました。ちなみにサンヨーのコンデンサは高信頼と評価されているようです。確かにこの部分もかなり負荷がかかる部分ではありますが膨らんでいません。

DSCF8879.jpgメモリスロット付近のコンデンサ。明らかに膨らんで、少しだけ漏れています。
この一本を交換したところで付近のコンデンサも次々とやられる予感がしますので周辺のコンデンサも交換することにしました。

DSCF8880.jpgチップセット付近のコンデンサ。このコンデンサは膨らんでいませんでしたが、ヒートシンクの熱気(かなり熱い)に長期間曝されていたため劣化が進んでいる事が予想されるので交換対象に指定しました。

DSCF8884.jpgということで、早速交換するコンデンサをマザーボードから取り外しました。これだけ数が多いとなかなか大変でした。

DSCF8901.jpg

交換に使用したコンデンサ

電源部(VRM周辺)のコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ (ルビコンMCZ) 16V 1000μF 16MCZ1000M Φ10×16mm × 6本

DSCF8895.jpg

CPU周辺のコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ (ルビコンMCZ)  6.3V 3300μF 6.3MCZ3300M Φ10×25mm × 7本

DSCF8890.jpg

メモリスロット付近のコンデンサ
ニチコン 低ESR電解コンデンサ (ニチコンHM)  6.3V 1000μF UHM0J102MPD Φ8×15mm × 4本

DSCF8891.jpg

チップセット付近のコンデンサ
SANYO低ESR電解コンデンサ  (サンヨーWG) 10V 1000μF Φ8×15mm × 1本

DSCF8892.jpg

というわけで今回は合計18本のコンデンサを交換し、大変面倒でした。

その後マザーボードの再組み込みを行い動作確認を行ったところ無事起動を確認しました。
さらに、コンデンサを交換する前はVRMのコンデンサの発熱が尋常ではありませんでしたが、なんと交換後には「生ぬるい」という程度まで発熱が低減しました。電源部のコンデンサはふくらみや液漏れなどが見られなかったものの、さすがに5年も連続稼働しているとそれなりの劣化はしていた模様です。

ちなみにコイル鳴きはコンデンサを交換しても改善されませんでした。

マザーボード修理 ~DELL OptiplexGX260 3台目~


 今回のご依頼はまたまたDELLのOptiplexGX260です。
前回、前々回にご利用頂いた方と同じ方からのご依頼で、どうも依頼者様の会社のとある部署で使用されているOptiplexGX260が次々とコンデンサのトラブルでダメになっていっているとのことで、またご依頼を頂きました。ありがとうございます。

DSCF8773.jpg

 ちなみに、DELLのマシンは非常に簡単にマザーボードを取り出しやすい構造になっています。強いて言うとコンデンサの交換を行うためにはマザーボード裏の金属の板を取り外さないといけないのですが、これがPentium4のリテンションの足に固定されていて、うまく取り外さないとリテンションを壊してしまう可能性がありますのでここは一つ注意が必要です。

DSCF8775.jpg マザーボードからCPUクーラーを取り外すと、現れました。問題のコンデンサです。 前回、前々回同様、同じ部位のコンデンサがダメになってますね。しかもやはりすごい漏れっぷりです。
 あともうひとつ、この機種はメモリスロット付近の一本もダメになるようです。
DSCF8791.jpg というわけで、取り外したコンデンサは11本。どれも古い時期に製造されたニチコンHMの不良ロット品です。ちなみにここで何度も申し上げておりますが現在生産されているニチコンHMは以前の様な問題はありませんので、ご安心ください。 
DSCF8795.jpg

交換に使用したコンデンサ 
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF 10Φ×20mm 11本
この機種の時は毎回ルビコンのMCZを使っていますが、ここは別にESRが十分低く、10Φ×20mmのコンデンサであれば他のメーカのコンデンサを使っても全く問題ありませんが、とりあえず入手性の良さで毎回MCZを利用しています。
 
DSCF8793.jpg というわけで、無事コンデンサの交換が完了致しました。
この後新しい熱伝導シートをCPUに取り付け動作確認を行います。
DSCF8796.jpg
 動作確認を行ったところ無事OSが立ち上がりその後長時間動作させましたが不安定になることはありませんでした。
DSCF8805.jpg

マザーボード修理 ~FIC社製 Socket478マザー(型番忘れ)~


 今回のご依頼はFIC社製のSocket478マザーです。すみません、修理の際に型番をチェックするのを忘れた為表題「型番忘れ」と書かせて頂きました。

 依頼主様によりますと、「動作が不安定なので見てみると幾つかのコンデンサーが液漏れもしくは膨張しているようなので、交換作業をしてもらいたい」とのことでご依頼を頂きました。

 早速届いたマザーボードを見てみますと、CPU周辺のコンデンサにはサンヨー等の日本製の高品質なコンデンサが使われておりましたが、PCIスロット,AGPスロット等拡張スロット周辺のコンデンサには「S.I.」と書かれた聞いた事がないメーカーのコンデンサが使用されており、2本が液漏れ、膨張を起こしていました。
DSCF8699.jpg

 改めて依頼者様に連絡を取り、「液漏れを起こしている2本だけを交換するか、拡張スロット周辺の問題を起こしそうなコンデンサ9本を全て交換するか」を問い合わせたところ、問題を起こしそうなコンデンサは全て交換して欲しいとの連絡を頂きましたのですべて交換する事にしました。
DSCF8703.jpg

交換に使用したコンデンサ
SANYO低ESR電解コンデンサー 10V 1000μF φ8 PC用105℃品

今回の事例はなかなか特殊でした。
Φ8の低ESRコンデンサでなおかつ耐圧が10V、容量が1000μFの物となると普段私が愛用しているニチコンやルビコンの物は容易に見つからず(Φ8の物になると容量が若干小さいか耐圧が小さくなってしまう)どうしようかと思っていましたが、運良くサンヨーの低ESRコンデンサを見つける事ができたので今回はこのコンデンサで行きます。
DSCF8706.jpg

 無事9本のコンデンサを交換する事が出来ました。
DSCF8710.jpg

 実はこの交換作業中にPCIスロットにハンダゴテが接触してしまい、一部が溶けてしまうというアクシデントが発生しました。依頼者様に連絡し補償に関して問い合わせたところ「機能上問題がないので全く問題ない」とのご連絡を頂きました。ありがとうございます。そして本当に申し訳ございませんでした。
DSCF8715.jpg

 この後マザーボードを返送したところ依頼者様より「早速本体に組込み動作したところ、コンデンサー替える前の不具合が解消され、問題なく動作しています。」とのご連絡を頂きました。

マザーボード修理 ~DELL Dimension 8400編 その2~


 今回のご依頼はまたまたDELLのDimention 8400です。
本当にこの時期のDELL製品はコンデンサ絡みのトラブルが多いですね・・・。

 ちなみに前回Dimention 8400を修理した時の記事はこちらです。

 依頼者様によりますと「私の使用しているDELL Dimension 8400が不調となり調べたところ、マザーボードのコンデンサが液漏れ状態でした。」との事でコンデンサの交換のご依頼を頂きました。

 早速マザーボードを見てみますと、メモリスロット付近の5本のコンデンサとチップセット付近の1本のコンデンサ、合計6本が液漏れを起こしています。
DSCF8596.jpg

 問題のコンデンサはニチコンのHNで、この時期に製造されたニチコンのHNは電解液の過剰注入が原因でこのような液漏れが発生してしまうとの事です。
DSCF8602.jpg

交換に使用したコンデンサ
ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 10MCZ1000M
10V 1000μF Φ10×12.5mm × 5本
(メモリスロット付近の4本、チップセット付近の1本)

ルビコン 超低ESR小型アルミ電解コンデンサ 6.3MCZ2200M
6.3V 2200μF Φ10×20mm × 1本
(メモリスロット付近の1本)

 やはり交換に使用するコンデンサはルビコンのMCZかニチコンのHMもしくはHZが圧倒的に多い今日この頃です。ちなみに間違っても台湾製コンデンサは使用しませんのでご安心ください。

 例によって10V 1000μFの物は低背モデルを使用しましたがおそらくこの機種の場合レイアウトにそれほどシビアになる必要はないかと思われますので多少背が高いコンデンサを使用しても問題ないと思われます。
DSCF8598.jpg

 まずはメモリスロット付近の5本のコンデンサを交換
DSCF8613.jpg

 次にチップセット付近の1本を交換します。
DSCF8612.jpg

 その後マザーボードを依頼者様に返送し動作確認をお願いしたところ「マザーボード無事起動いたしました。本当にありがとうございました。」とのご連絡を頂きました。