マザーボード修理 ~DELL Optiplex SX260~


 今回のご依頼は法人の方からのご依頼で、DELLのOptiplex SX260のコンデンサ17本の交換になります。
依頼者様によりますと、Optiplex SX260のマザーボードのコンデンサが液漏れこそ起こしていないものの、若干膨らんでいるので交換して欲しい、とのことでご依頼をいただきました。

交換対象
赤:6.3V 2200μF 10φ × 13本 緑:16V 1800μF 10φ 4本

IMGP0627.jpg 到着したマザーボードを見てみますと、CPU周辺やチップセット周辺にある2200μFのニチコンHMが微妙に膨張を起こしているのがわかります。IMGP0628.jpg
チップセット付近のコンデンサ2本。CPU周辺のコンデンサと同様、膨らみがみられます。

IMGP0635.jpg
 メモリスロット付近のコンデンサ。こちらも若干の膨らみが見られます。
IMGP0632.jpg
 さて、このマザーボードの場合、CPUの周辺にあるコンデンサ9本がこのようにヒートシンクに半分覆われる形で実装されています。この場合コンデンサを自由に上に引き抜く事ができないため、取り外し、取り付け共に難易度が上がります。
 取り外しの際には1本ずつ慎重に取り外しを行い、取り付けの際にはあらかじめコンデンサのリードを短く切っておくことで対処しましたが、時間のかかる作業でした。
IMGP0636.jpg
交換に使用するコンデンサ
16V 1800μF 10φ × 4本 6.3V 2200μF 10φ × 13本
いずれもSUNCONのWGです。(写真には16V 1800μFのコンデンサが3本しか写っていませんがこちらのミスです。申し訳ございません。)
IMGP0640.jpg
 CPU周辺のVRMのコンデンサ、入力側16V 1800μF×3本、出力側6.3V 2200μF×9本。計12本の交換です。膨らんでいたのは出力側の63.V 2200μFのコンデンサで、入力側の16V 1800μF 3本は膨らんでいませんでしたが、使用年数を考えてこちらもあわせて交換しました。IMGP0646.jpg
バックコネクタ付近の16V 1800μFのコンデンサ。こちらはまったく問題がなかったのですがやはり負荷がかかりやすい部分であるため交換。
IMGP0648.jpg
チップセット付近のコンデンサ2本。
IMGP0649.jpg
最後にメモリスロット付近のコンデンサ2本を交換して完了です。IMGP0650.jpg 取り外したコンデンサ。いずれも2002年製造の古いもので、時期的にも寿命を迎えていてもおかしくないものでした。

IMGP0643.jpg

 この後、マザーボードは依頼者様の元へと返送されました。
交換箇所を拝見させて頂きましたが、余りの綺麗さに感動しております。早速組みなおして動作確認を行い常に動作する事も確認できました。縲恍・ェ縲怐@対応、品質、価格とも非常に満足のいくものでした。コンデンサ交換がそうそうある事ではないのですが、またお願いしたいと考えております。」とのご報告をいただきました。

OS X Lionが発売になりました。


mac-os-lion.png

 私もこの日を楽しみにしておりましたが、海外のフォーラムを見ているとLionではDigital Performerが正常に動作しないとう情報を目にしました。起動直後にフリーズして使い物にならないそうです。
また、私がシンセサイザの音色エディットに使用しているXV EditorはPower PCバイナリで、Rosettaが廃止されたLionでは動かないことが確定。さらにXV Editorは2007年から開発が止まっており、アップデートされる気配も無い事から絶望的です。とはいえXVユーザー数は世界的にも少なくないでしょうから、ローランドも何かしらの対策を行ってくれる事を期待しています。

 しかしながら現段階ではDAW系のアプリは軒並み全滅らしく、メーカーのアップデートパッチを待つか、お金を払ってアップグレードするしかなさそうな様子です。ただ、Digital Performerに関しては開発元であるMOTUが「Digital Performer 7はLionとの互換性はありませんが、我々はパッチの開発に全力を注いでおりますので、ユーザーの皆様はバージョン7.24アップデーターが出るまでLionへのアップグレードは待ってて下さい」とのアナウンスを出していました。(情報元:https://www.motu.com/newsitems/motu-products-and-mac-os-x-10-7-lion)

 一方で、Lionの発売と同時に新しいMacBook airとMac miniが発売されました。
私はMac miniのほうが非常に気になっています。光学ドライブを廃した事は賛否両論ありそうですが、私は光学ドライブはアプリケーションやOSのインストールにしか使っていないのでこの決定は大歓迎です。

 というわけでローランドさん、XV Editorのintel対応をよろしくおながいします。

Phenom IIのCPUクーラーを交換


Phenom IIのリテールクーラーがうるさい件

去年の6月にCPUをそれまで使っていたAthlon 64 3800+からPhenom II X4 945に変更して以来、付属するリテールクーラーの騒音に悩まされていました。冬の時期には回転数の上昇も穏やかだったためあまり気にならなかったのですが、今年の7月から気温が上昇、それに伴い付属のリテールクーラーは甲高い回転音を出すようになり、またCPUの温度も高負荷時にはかなり高めに出ることもあり、CPUクーラーを社外品に交換しました。結果的には大満足でした。

CPUクーラーの選定

社外品のCPUクーラーには大小様々な製品があり、冷却性能や静粛性も異なるようですが、あまり大きくて重い製品はいくら冷却性能が高くても避けようと思っていました。なぜなら重さでマザーボードがたわんでしまうかもしれないからです。実は今までにコンデンサの交換の依頼を受けた際、いくつかたわんで元に戻らなくなってしまっているマザーボードを見て以来重いCPUクーラーには恐怖心を抱いていました。

そこで今回はCOOLER MASTERのVortex Plusに決定しました。この製品は見た目こそ若干大きいですが、重さは445gとそれほど重くなく、これならたわみの心配もなさそうです。

VortexPlus.jpg

ヒートパイプってすごい

Vortex Plusには4本のヒートパイプがCPUに直接接触する形で配置されています。この機会ですからヒートパイプについて調べてみると、とてもすごい技術なのだということがわかりました。

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まず、CPUの冷却効率を上げようと思ったら、ヒートシンクをどんどん大きくすれば良いと思っていましたが、それだけではCPUの熱がヒートシンクの一部に集中してしまっていくら大きくしてもダメなんだそうです。つまり、大きなヒートシンクを効率よく使うには熱をヒートシンクの隅々まできちんと運んでやる必要がある、その為にヒートパイプが使われる、とのこと。

ヒートパイプの中は真空になっていて、中に液体が入っているそうです。次に、ヒートパイプの片方に熱が加えられると中の液体が蒸発して気化します。(中は真空になっているため、液体は簡単に蒸発するそうです) このときに発熱源から熱を奪います(気化熱)

そうすると今度はその熱を持った蒸気がヒートシンク側まで運ばれ、冷却されます。そこで気化していた蒸気が冷やされて気体から液体に再び戻ります。こうして冷やされた液体は再び発熱源の所まで戻り、また発熱源から熱を奪い、気化し・・・という事を繰り返して熱をどんどん効率よく運ぶ事ができる、ということ。

なるほど、だからiMacとかノートパソコンとかにも積極的に採用されているわけですね。

ヒートパイプすごいよヒートパイプ

参考サイト:https://www.heatpipe.co.jp/heatpipe.html


Socket AM3プラットフォームへの取り付けは至って簡単

クーラーの付属品には様々な金具やピンが付属しますが、Socket AM3プラットフォームに至ってはたった二つの金具だけで取り付けられ、難易度も高くありません。マザーボードの取り外しも必要ありませんでした。
また、シリコングリスも付属しています。(私はそれを知らずにわざわざグリスを別に買ってしまいました・・・)

たくさんのパーツが付属しているが・・・

IMGP0620.jpg

AM3マザーへの取り付けはこの二つのパーツだけで良い

IMGP0621.jpg

早速マザーボードに取り付けてみたところ。残念ながらメモリとヒートシンクが干渉してしまったため、メモリの位置を変えることによって回避した。IMGP0625.jpg

テスト結果

テストはエアコンが効いていない真昼の暑い時間帯(室温32度)に行いました。エアコンが効いていない、というより去年の秋にエアコンが壊れてそのまま放置してあるのです(汗)ですからアイドル時とはいえリテールクーラーの回転数はかなり高いことにご留意ください。

リテールクーラー

  • アイドル時 Cool’n’Quiet ON
    ファン回転数4299RPM CPU温度40度
  • アイドル時 Cool’n’Quiet OFF
    ファン回転数4470RPM CPU温度42度
  • 高負荷時
    ファン回転数5921RPM CPU温度60度
Vortex Plus
  • アイドル時 Cool’n’Quiet ON
    ファン回転数1819RPM CPU温度38度(リテール比-2度)
  • アイドル時 Cool’n’Quiet OFF
    ファン回転数1985RPM CPU温度40度(リテール比-2度)
  • 高負荷時
    ファン回転数2836RPM CPU温度51度(リテール比-9度)

結果を見て頂くと解るとおり、ファンの回転数がリテールクーラーの約半分であるにもかかわらず、高負荷時においての温度上昇がリテールクーラーと比べてかなり低くなっています。また、ファンの口径が大きく風量が多いため、CPUのみならずCPU周辺にあるVRMやチップセットなども冷却されるようです。さらに、高負荷時からアイドル時へ戻った際にリテールクーラーの時には温度が下がるまでにある程度の時間を要していましたが、Vortex Plusの場合にはすぐに温度が元に戻ります。これはすごい。

結果は大満足です

 こんな事ならCPUを買うときに一緒にこの製品を買っておけばよかったと思いました。
現在AMDのリテールクーラーがうるさいと感じている方には間違いなくおすすめできる製品だと思います。

マザーボード修理 ~GIGABYTE GA-8ISMKH-HT 一気にまとめて6枚~


 少し前のエントリでマザーボードが6枚ほど到着した事をお伝えしましたが、本日無事コンデンサ108本の交換が完了しました。

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 GA-8ISMKH-HTという名前から想像が付くとおり、このマザーボードはGIGABYTE社製の物なのですが、日立のビジネス向けPC「FLORA」向けに製造されている物であり、一般には市販されていないマザーボードです。

 今回はある企業の方から、液漏れ・膨張を起こしたCPU周辺のコンデンサと他に負荷がかかる部位のコンデンサの交換のご依頼を頂きました。

 今回交換するコンデンサは以下の18本です。加えてマザーボードが6枚ですから全部で108本。大変な作業になりますが頑張りました。

緑:16V 1500μF 10φ × 6本 赤:6.3V 1800μF 8φ × 7本 水色:6.3V 1000μF 8φ × 5本

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 まず、CPU辺のコンデンサですが、1次側の日ケミKZGが若干膨らんでいるのと2次側のルビコンMCZが派手に液漏れを起こしています。

IMG_5749.jpg

 さらに、膨張などは起こしていませんが、経験上日ケミのKZGはわりと液漏れしやすい印象があるのと、GIGABYTE系のマザーボードではメモリスロット付近のコンデンサが膨らむ事が多いため、予防処置としてここも交換対象とします。IMG_5753.jpg

 AGPスロット側のコンデンサ。こちらは一箇所膨張が見られます。膨張していない物も含めてこちらも予防処置として交換します。
IMG_5750.jpg すべてのマザーボードからコンデンサを取り外した様子。108本! 使われていた物は、日ケミKZG、ルビコンMCZ、ニチコンHM、サンヨーWG等。製造時期は2003年頃ですから、膨張していない物も含め大分劣化はしていると思われます。
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 一番ひどい液漏れを起こしていたルビコンMCZ。IMGP0264.jpg
日ケミのKZGは、底から膨らんでいる物もありました。IMGP0266.jpg
 交換に使用するコンデンサ。すべてSUNCONのWGですが今回は大量にあります。
6.3V 1800μF 8φ × 42本 6.3V 1000μF 8φ × 30本  16V 1500μF 10φ × 36本
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CPU周辺のコンデンサ12本を交換したところです。
IMGP0555.jpg
続いてメモリスロット周辺の4本を交換。IMGP0556.jpg
AGPスロット側の2本も無事交換完了。IMGP0557.jpg
マザーボードは2011年7月2日を以て、依頼者様へと返送されました。
おまけ
流石に108本の交換となるとハンダの消費量が半端無く、新品で買ったハンダの6割近くを一日で使ってしまいました。
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マザーボードのコンデンサ交換に必要な物のまとめ


 いままでマザーボードのコンデンサの交換依頼を頂いた方から、「どのような道具を使っているのか」という質問をよく頂きます。そこで、簡単にではありますが、私が使っている道具をまとめてみました。

ハンダゴテ

31Mo4iEE5lL.jpg 何はなくともハンダゴテが無いと始まりません。

この時注意していただきたいのが、普通の電子工作用に売られている20W-30Wのハンダゴテではマザーボードのように大きくそれ自体が放熱版の役割も兼ねている基板には歯が立たないということです。特にコンデンサをとり外す際に、マザーボード自体が熱を分散させてしまい、ハンダが溶かせない、という事が起こります。

 そこで私は、写真のgootのTQ-95というモデルを使っています。これは手元のスイッチで15Wと90Wを切り替えられるハンダゴテで、90Wに切り替えるとマザーボードからコンデンサを取り外すときにも非常にスムーズに作業が行えます。

 ただし通常の電子工作で90Wで使用するとあっという間に基板のパターンを破壊しますので注意!


コテ先クリーナー

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 ハンダゴテのコテ先は作業中に何度も汚れを拭ってやる必要があります。
使い方は簡単で、作業前にこの黄色いスポンジを水で濡らしてやります。作業中にコテ先が汚れてきたらこのスポンジの上で何度かコテ先を拭います。また多くのコテ先クリーナーはハンダゴテスタンドも兼ねています。私が使っている物は、写真のgootのST-30です。


半田吸い取り線

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 マザーボードからコンデンサを取り外した後にスルーホールに残ったハンダを吸い取るのに使用します。
これが有るのと無いのでは後の作業効率に大きく影響します。ハンダ吸い取り線を吸い取りたい場所に押し当て、その上から熱くなったハンダゴテを当てることによりハンダを吸い取ります。 ハンダを吸い取った部分はニッパで切り取って処分します。従ってハンダ吸い取り線は使い捨てです。私が使っている物は、gootのCP-2015です。


ハンダ吸い取り器

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 こちらはハンダ吸い取り線ではなく、吸い取り器です。
ハンダ吸い取り線でも吸い取れなかったスルーホール内部のハンダを吸い取るのに使います。取り扱い説明書には、表から使用するように書いていありますが、マザーボードのように厚みのある多層基板では裏から使用したほうが効果的です。私はgootのGS-108を使用しています。


ハンダ

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 マザーボードのコンデンサを交換する場合には、通常の電子工作用のハンダではなく「両面プリント基板用」のハンダを使います。これは共晶ハンダという物で、融点が低く(183°)、サラサラとしているためにスルーホールの奥までスムーズに入り込み、なおかつ温度が下がると一瞬で固まるという特性を持っています。写真の商品はgootのSD-61です。


コテ先

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  コテ先は消耗品です。通常の電子工作の場合にはそれほど頻繁に交換する必要はありませんが、マザーボードのコンデンサ交換ではハンダゴテを高温に設定して作業する時間が長いため、あっという間にコテ先が寿命を迎えます。コテ先が寿命を迎えると、先が細くなったり変形したりするほか、コテ先のメッキが剥がれたり酸化したりしてハンダがスムーズに乗らなくなります。そうすると作業効率がかなり低下します。そこで私はマザーボード2、3枚を目安にコテ先を常に新品に取り替えるように心がけています。
 私が主に使用するのはTQ-77RT-Bですが、場合によって先が細いTQ-77RT-SBを使い分けています。


フラックス洗浄剤

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 半田付けを終えた後のマザーボードにはハンダに含まれるフラックスが付着しており、見た目にもよろしくない上信頼性も低下させますのでこれを用いて洗浄します。写真の商品は、gootのBS-R20Bです。


テスター


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 コンデンサを取り付けた後に、きちんと取り付けられているか、ショートを起こしていないかを調べるために使います。高い物から安い物までいろいろありますが、導通と直流電圧さえチェックできればどんなテスターでも構いません。


ニッパ

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 コンデンサを取り付けた後に余分な長さの脚を切るのに使います。


コンデンサの取り外し方

 実はコンデンサの取り外し作業は、コンデンサの取り付け作業よりも難しいかもしれません。
多くの方が初めてコンデンサの取り外しに挑戦する際「ハンダが溶けない!」と口をそろえて言います。確かにマザーボードにハンダゴテを当てただけではハンダゴテをいくら高温にしても元のハンダは溶けない事があります。
そして、いくら溶けないからといって長時間高温になったコテを当て続けるとマザーボードの配線パターンやスルーホールを壊してしまい、回復不可能になってしまいます。

 実は、マザーボードからコンデンサを取り外すのにはコツが必要で、このコツさえ掴んでしまえばまったく難しいものではなく、なおかつ長時間ハンダゴテを当てなくともすぐにコンデンサを取り外せます。
 それは「追いハンダ」です。

DSCF8472.jpg 写真のように、マザーボードのハンダを溶かしたい箇所にハンダゴテを当て、すぐに新しいハンダを流し込みます。すると新しいハンダが古いハンダに馴染むように溶け、あっという間にマザーボードのハンダが溶けてくれます。こうするとマザーボードを傷めることなくコンデンサの取り外しが行えるのです。これはマザーボード以外にも、プリント基板から部品を取り外す際の基本です。

ジャンクのマザーボードを買ってきて練習するのが吉

 失敗してマザーボードを壊してしまったらどうしようと心配される方は、はじめから壊れているジャンクのマザーボードを数百円で購入してきて練習するのが吉です。まずはハンダが溶ける感覚などを体で覚えるのが良いと思います。ジャンクのマザーボードとはいえ、単にコンデンサが壊れているだけの物もあり、中には交換したら直ってしまった、というものもあるようで、練習ついでに数百円で手に入れたマザーボードが直ってしまったら大変お得ではないでしょうか。

まだまだ作業は続きます。


IMGP0240.jpg

 今日はとある企業の方から、コンデンサが液漏れを起こしたマザーボードが6枚届きました。
コンデンサ108本の交換のご依頼です。

 まだ、交換用のコンデンサが届いていないので、今日はとりあえず古いコンデンサを取り外す作業に取りかかりたいと思います。
 交換が完了したらまたブログ書きます。
 最近は、企業の方からまとめてご依頼を頂く事が多くなりました、
本当にありがとうございます。

マザーボード修理 ~DELL Dimension 8400 3枚目~


 今回のご依頼は久々にDimension 8400のマザーボードです。これで3枚目だと思います。
いずれも前回、前々回と同じ箇所のコンデンサの交換だったわけですが、依頼者様曰く「長年使っていたパソコンが不調のため近くのショップで診断してもらったところコンデンサがやられているとのこと、自分で交換を試みたがうまくいかず、最後の望みをとこちらのサイトにたどり着いた次第です。」とのことで、ご依頼を頂きました。

 交換箇所は以下の5箇所になります。

赤:10V 1000μF 10φ×5本 緑:6.3V 2200μF 10φ×1本

IMG_5732.jpg

 さて、前述の通り依頼者様ご自身でコンデンサの取り外しを試みたとのことで、マザーボードをよく見てみますと、コンデンサ自体の取り外しはなんとか行えていたものの(取り外したコンデンサはセロテープで固定されていました)、スルーホールの中に古いコンデンサの足が詰まったままになってしまっています。これを取り除かない事には新しいコンデンサを取り付ける事が出来ません。
IMG_5734.jpg このスルーホールに詰まった足の除去がとても厄介な作業なわけですが、今回は融点の低いハンダをスルーホールにジョボジョボと大量に溶かし込みながら、裏から吸引、という技を使って、時間はかかったものの無事除去する事ができました。

使用するコンデンサ、いずれもサンヨーのWGシリーズになります。
6.3V 2200μF 10φ×1本、10V 1000μF 10φ×5本の計6本を使用します。

IMG_5742.jpgDimension 8400ではお馴染みの箇所、メモリスロット付近にある5本とIMG_5744.jpgチップセット付近1箇所を交換しました。

IMG_5746.jpg
 取り外したコンデンサ。いずれも2004年製造で、液漏れしていたコンデンサは1本のみでしたが、それでもパソコンの不調を引き起こしていたようです。
IMG_5757.jpg

マザーボード修理 ~ECS GeForce6100SM-M編~


 今回のご依頼はマウスコンピュータのデスクトップPCで、マザーボードにECSのGeForce6100SM-Mという物が使われているモデルです。

 依頼者様曰く「XPのロゴマークの起動段階で電源が落ちてしまう症状が発生する、しかしソフトの資産等のためもうしばらくXPマシンを使い続けたい。」とのことでご依頼を頂きました。

 ECSのGeForce6100SM-Mは2006年10月発売のマザーボードで、古いといえば古いのですがコンデンサが寿命を迎えるには少し早いかな、という気もしなくもない感じです。ところがマザーボードを実際に見てみて納得しました。

 確かにCPU周辺のコンデンサを中心に膨張が見られ、問題のコンデンサは台湾OST社製のコンデンサが使われていました。これなら寿命が若干短くなってしまうのも納得できます。

交換するコンデンサは以下の12箇所です。膨張を起こしているのは赤枠のコンデンサ9本で、すべて台湾OST製です。緑の箇所は日本ケミコン製のコンデンサが使われており、膨張はまだ起こしておりませんでしたが、CPUの電源回路のコンデンサですので時期的にも交換したほうが良いと判断し、併せて交換対象としました。

 しかしながら、大きな電力を消費するCPU側のVRM2次側コンデンサに1800μFのコンデンサを6本しか使わない、というのはすこし心細い気がします。OSTのコンデンサは負荷がかかるとすぐに液漏れを起こしてしまう事で有名ですから、このマザーボードで液漏れを起こしたのもその辺も関係しているのではないかと見ています。

赤:6.3V 1800μF 緑 16V 1800μF

IMG_5612.jpg

取り外したコンデンサ。派手な液漏れは見られませんでしたが微妙に膨張していました。
IMG_5617.jpg

交換に使用するコンデンサ。すべてサンヨー(現SUNCON)製のWGシリーズです。
IMG_5633.jpg

まずはじめにCPU周辺の9本のコンデンサを交換しました。鉛フリーハンダを用いたマザーボードでしたので、作業が難航するかと思いましたがあっさりと交換できました。
IMG_5639.jpg

続いてPCI Expressスロット付近のコンデンサ2箇所の交換です。
IMG_5641.jpg

最後にメモリスロット側の1本を交換します。
IMG_5642.jpg

それでは、動作確認を行います。

BIOSが無事起動しました。
IMG_5692.jpg

コンデンサの交換前にはここで電源が落ちていたとされるXP起動画面。コンデンサ交換後は電源が落ちる事もなくなりました。
IMG_5700.jpg

 無事にログイン画面まで到着しました。
この後何度か起動試験を繰り返しましたがいずれも問題が発生することなく起動に成功しました。
IMG_5709.jpg

今回のご依頼は本体ごとの送付でしたのでマザーボードを筐体に組み込み、再組み立てを行います。
IMG_5713.jpg

 この後パソコン本体は依頼者様の元へと返送されました。
今回はコンデンサ交換のご依頼を頂き、ありがとうございました。

マザーボード修理 ~DELL Optiplex GX260 11台目~


 引き続き、今度は別の企業の方で、やはり過去に何度もGX260のコンデンサの交換のご依頼を頂いている企業の方からまた依頼を頂きました。ありがとうございます。

 毎回DELLのマシンを見ていて思うのですが、マザーボードを取り出すまでに取り外すネジの数が他のパソコンに比べて圧倒的に少ない。この辺の設計は感心させられるばかりです。

 それにしても、企業で使われているパソコンって、とても長持ちしますね。頻繁な電源のON/OFFが無い事が長持ちの秘訣なのでしょうか。Optiplex GX260は2002年発売ですから、コンデンサが液漏れを起こして使えなくなるまでかれこれ9年動いてたってことですね。

さて、今回もGX 260ですが、毎回同じ箇所のコンデンサが液漏れを起こしています。

分解途中の写真です。毎回分解を行う際には再組み立ての時にスムーズに組み立てられるようにデジカメで細かく記録しています。分解途中ですでに液漏れコンデンサが見えています。
IMG_5510.jpg

マザーボードを取り外したところです。
交換するコンデンサは以下の11本で、CPUの周りにある10本とメモリスロットの付近にある1本です。
いずれも6.3V 2200μF 10φのコンデンサです。
IMG_5513.jpg

CPU周辺のコンデンサ。派手に吹いています。
IMG_5518.jpg

メモリスロット付近のコンデンサ。こちらもかなり漏れていますな。
IMG_5520.jpg

使用するコンデンサ。
やはりサンヨーのWGシリーズです。すべて6.3V 2200μF 10φの物を利用します。
IMG_5522.jpg

早速CPU周辺から交換です。
IMG_5524.jpg

最後にメモリスロット付近のコンデンサを取り付けて完了。
IMG_5525.jpg

動作確認を行います。
無事BIOSが起動し・・・、
IMG_5531.jpg

続いてWindowsの起動にも成功しました。
動かなくなったパソコンが息を吹き返した瞬間です。
IMG_5530.jpg

取り外したコンデンサ。2002年製造でした。
IMG_5539.jpg

この後パソコンは依頼者様の元へと返送されました。
今回もご依頼、ありがとうございました。

DMMアフィリエイトのリンクを簡単に作成できるツールを公開しました。


このツールはDMMで販売されている商品ページのURLを最大20件まで入力でき、一括でアフィリエイトリンクを作成する事ができるツールです。

ツールはこちらのページで公開しております。

早速使い方を説明致します。

dmmlinktool.png

アフィリエイトIDを入力
まず、あなたのアフィリエイトIDを入力します。
enteraffid.png

商品のURLを入力(複数入力可)
続いて、アフィリエイトのリンクを作成したい商品のURLを入力します。
複数のURLがある場合には改行で区切って入力します。最大20件まで入力できます。
enterproductsurl.png

オプション選択
次に、リンクの作成オプションを選択します。テキストリンクか画像リンクかを選択できるほか、サムネイルイメージのリサイズも行えます。
options.png

結果の確認
最後に、送信ボタンを押しますと、生成されたリンクタグや実際にブラウザでどう見えるかがプレビューに表示されます。
preview.png

おまけ
なお、画像リンクを作成した場合、画像の上にマウスを載せると商品の説明がポップアップするように出来ています。
popup.png

技術的な事

このツールはCGIとして動作するツールですが、ほぼすべてのプログラムがC#で記述されており、.NET Frameworkの機能を活用して作られています。従って、Windows版を作るのはとても簡単、というより、実は既にWindows版も存在します。Web版のURL20件制限はサーバーの能力が乏しいために存在しますが、Windows版には制限はございません。ただし、Windows版はまだコア部分に適当なGUIをかぶせただけで、とてもじゃないけど公開できる代物ではないためまだ公開はしておりません。

なお、DMMからデータを取得する際、一度取得したデータはこちらにキャッシュされますので、必要以上にDMMのサーバに負荷をかけるという事はありません。